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要注意!動力機械のキケン性 (安全ミニ通信275号-2)

更新日: 安全ミニ通信
工場や倉庫などで日常的に使用されている動力機械。その便利さの裏には、常に危険が潜んでいることをご存知でしょうか?
「まさか自分が」と思いがちですが、一瞬の不注意や油断が、取り返しのつかない重大な事故につながる可能性があります。
特に、可動部や回転部に手が触れることによる事故は後を絶ちません。
今回は、動力機械の危険性を再認識し、安全を守るための具体的な対策について紹介します。
 
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  潜む危険

動力機械とは、電気などの動力を使って材料の加工や運搬などを行う機械の総称です。食品工場で使われるミンチ機・スライサー、木工・建設現場の切断機・丸のこ、製造ラインで使われるプレス機やコンベアなど、現場によってさまざまな種類があります。しかし、その取り扱いを誤ると、大きなケガにつながる危険性があります。特に注意が必要なのは、可動部へ手を近づけた時や、回転している物に手が触れた時に発生する事故です。
実際にどのような事故が起こっているのか、具体的な事例を紹介します。

事例1:ミンチ機での骨折事故

ある食品工場で、ミンチ機の排出口につまった肉をかき出そうとした作業員がいました。その際、肉を押し出すスクリューに右手指が巻き込まれ、骨折という重傷を負ってしまいました。これは、機械が稼働中であるにもかかわらず、可動部に直接手を入れてしまった典型的な事故です。詰まりを取り除く際には、必ず機械を停止させ、電源を切るなどの安全措置を講じる必要があります。

事例2:木材切断機での神経損傷事故

別の現場では、木材切断機の停止ボタンを押した後、刃の近くにあった木くずを取り払おうとした作業員がいました。しかし、刃は惰性で回転を続けており、その回転する刃に右手が接触し、神経を損傷する事故が発生しました。停止ボタンを押せば「すぐに機械が完全に停止する」という認識の甘さが招いた事故と言えるでしょう。実際には、スイッチを切っても惰性で回転し続ける「慣性」という特性があることを、常に念頭に置かなければなりません。機械の停止を確認するまで、安易に可動部に近づいてはいけません。

これらの事例からわかるように、動力機械による事故は、作業員の「ちょっとだけ」「大丈夫だろう」という油断や、機械の特性に対する認識不足から発生することがほとんどです。一度事故が起きてしまえば、身体的な苦痛だけでなく、精神的なダメージ、さらには職場全体への影響も計り知れません。私たちは、これらの事例を他人事と捉えるのではなく、「自分にも起こり得る」という当事者意識を持って、日々の作業に臨む必要があります


  今日からできる安全対策

動力機械による事故を防ぐためには、一人ひとりが安全意識を持ち、具体的な行動に移すことが不可欠です。ここでは、今日から現場で実践できる安全行動をいくつかご紹介します。

1. 作業ルールの遵守徹底

最も基本的なことですが、最も重要なのが作業ルールの徹底です。現場には、安全に作業を行うためのルールが必ず存在します。これらのルールは、過去の事故や危険な経験から生まれたものであり、あなたの安全を守るためのものです。
可動部に手を近づけない : 機械が稼働している間は、絶対に可動部に手や指を近づけないでください。清掃や点検、詰まりの除去などを行う際は、必ず機械を停止させ、ロックアウト・タグアウト(LOTO)などの措置を講じてください。
回転している物に手を触れない :  機械の停止ボタンを押した後も、惰性で回転している場合があります。完全に停止したことを確認するまで、回転部に触れないようにしましょう。また、回転体に巻き込まれる可能性のある服装(だぶだぶの袖、ネクタイなど)や装飾品(指輪、ネックレスなど)は避けましょう。

2. 危険を感じた時は要相談

「おかしいな」「危ないな」と感じた時は、決して一人で抱え込まず、すぐに周囲に相談することが重要です。あなたの気づきが、大きな事故を未然に防ぐことにつながります。
可動部がむき出しになっている : 安全カバーが外れている、または破損しているなど、機械の可動部がむき出しになっている場合は、すぐに現場担当者に報告し、適切な処置を依頼してください。
・非常停止ボタンが近くにない、または機能しない : 緊急時に機械を停止させるための非常停止ボタンは、すぐに手が届く場所にあり、かつ正常に機能することが必須です。もし問題がある場合は、速やかに報告しましょう。
・作業中ケガをしそうになった(ヒヤリハット) : 実際にケガには至らなかったものの、「もう少しでケガをするところだった」という経験(ヒヤリハット)は、事故の予兆です。このような経験をした場合は、その状況を担当者に相談し、原因究明と対策を講じてもらいましょう。ヒヤリハットの共有は、職場全体の安全レベル向上に貢献します

2. 異常時は作業を停止し、支持を待つ 

機械の異音、異臭、異常な振動など、普段と違う状況に気づいた場合は、直ちに作業を停止してください。そして、現場担当者を呼び、その指示に従いましょう。無理に自分で解決しようとすると、さらなる危険を招く可能性があります。

  安全は、あなたの意識と行動から

動力機械は、私たちの業務を効率化し、生産性を高める上で不可欠な存在です。しかし、その恩恵を享受するためには、常に危険と隣り合わせであることを忘れず、最大限の注意を払う必要があります。「安全はすべてに優先する」という原則を心に刻み、日々の作業に臨んでください。
今回ご紹介した「作業ルールの遵守徹底」と「危険を感じた時の相談」は、どれも基本的なことばかりですが、これらを徹底することで、動力機械による事故の多くは防ぐことができます。あなたの安全意識と具体的な行動が、あなた自身だけでなく、職場の仲間、そして会社全体の安全を守る盾となります。
「自分には関係ない」ではなく、「自分にも起こり得る」という当事者意識を持って、今日から一つでも多くの安全行動を実践していきましょう

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