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転倒を招く3つの要因(安全ミニ通信309号)

転倒を招く3つの要因とその実態
職場での転倒災害は、労働災害の中でも特に発生頻度が高く、骨折や打撲といった重篤な怪我につながるケースも少なくありません。その原因は多岐にわたりますが、大きく分けて以下の3つの要因が挙げられます。1. 滑り(スリップ)
滑りによる転倒は、床面の状態が主な原因となります。例えば、水や油で濡れた床、粉じんが落ちた床、あるいは冷凍室のような低温環境では、靴と床の摩擦が低下し、非常に滑りやすくなります。特に、食品工場や厨房、清掃現場などでは、常に床が濡れていたり、食材のカスや油が落ちていたりする可能性があり、注意が必要です。
「いつもの場所だから大丈夫」という油断が、思わぬ事故を招くことがあります。滑りやすい場所では、歩幅を小さくし、足裏全体で着地するように心がけることが重要です。また、不意に床を濡らしてしまった場合は、すぐに拭き取る習慣をつけましょう。靴底がすり減った靴は滑りやすくなるため、定期的に確認し、早めに交換することも大切です。
2. つまずき(トリップ)
つまずきによる転倒は、床面にある障害物や段差が原因で起こります。具体的には、段差のある場所、凹凸のある床、床に這う配線などが挙げられます。これらは、視線が作業に集中している時や、重い荷物を運んでいる時など、足元への注意が散漫になりがちな状況で特に危険です。
職場では、整理整頓が行き届いていないと、通路に物が置かれていたり、資材が散乱していたりすることがあります。これらはすべて、つまずきの原因となり得ます。通路や床には物を置かない、配線は適切にまとめるなど、日頃からの整理整頓が非常に重要です。また、物をまたいで通る行為は避け、迂回するなど安全な経路を選びましょう。足に合わないサイズの靴や、かかとを踏んで履くような状態も、つまずきやすくなるため注意が必要です。
3. 踏み外し(ステップオフ)
踏み外しによる転倒は、階段や踏み台、足場台など、高低差のある場所での不注意が原因で発生します。特に、階段を一段飛ばしで昇り降りする、手すりを使わない、運搬時に足元が見えにくいといった状況でリスクが高まります。高所からの転落は、他の転倒に比べて怪我の程度が重くなる傾向があり、細心の注意が必要です。
階段や踏み台を利用する際は、必ず一段ずつ昇り降りし、手すりがある場合は積極的に利用しましょう。荷物を運ぶ際は、足元がしっかり見えるように持ち方や運搬方法を工夫することが大切です。また、足場台を使用する際は、安定しているか、ぐらつきがないかを確認し、正しい使い方を徹底することが事故防止につながります。
今日からできる安全行動
転倒災害を防ぐためには、一人ひとりの意識と行動が不可欠です。ここでは、今日から現場で実践できる具体的な安全行動をご紹介します。共通の注意点
•「走らない」「あわてない」「ながら歩きしない」「持ちすぎない」:これら4つの「ない」を意識するだけで、転倒リスクは大幅に減少します。特に、急いでいる時や、スマートフォンを見ながら歩く「ながら歩き」は非常に危険です。
•足腰の筋力強化:何もないところでつまずきやすくなったり、転びそうになることが増えたりした場合、足腰の筋力が低下している可能性があります。無理のない範囲で、以下の運動を取り入れてみましょう。
かかと上げ運動
1. 姿勢をまっすぐにして立ち、かかとを上げます。
2. 一番上まで持ち上げて、1~2秒ほどキープします。
3. かかとをゆっくりと床に戻します。
4. 1~3の動作を10~20回繰り返し、これを2~3セット行います。
片足上げ運動
1. 姿勢をまっすぐにして立ち、床につかない程度に片方の足をゆっくりと上げます。
2. バランスを保ちながら、10~30秒ほどキープします。
3. 反対の足で1~2の動作を行います。
4. 1~3の動作を2~3セット繰り返します。
職場での具体的な対策
・整理整頓の徹底
通路や作業スペースに物を放置せず、常に整理整頓を心がけましょう。使用しない道具や資材は所定の場所に片付け、配線は適切に固定してください。
水や油、粉じんなどで床が汚れた場合は、すぐに清掃しましょう。滑りやすい場所には、滑り止めマットの設置や注意喚起の表示を行うことも有効です。
・適切な履物の着用
作業内容に適した、滑りにくく、足にフィットする靴を着用しましょう。靴底の摩耗がないか定期的に確認し、必要に応じて交換してください。・安全な歩行の意識
急がず、足元をよく見て歩く習慣をつけましょう。特に、階段や段差のある場所では、手すりを使い、一段ずつ確実に昇り降りすることが大切です。
・視界の確保
荷物を運ぶ際は、足元や進行方向の視界が遮られないように注意しましょう。無理な持ち方をせず、必要であれば台車などを活用してください。
まとめ
転倒災害は、ちょっとした不注意や油断から発生し、取り返しのつかない結果を招く可能性があります。しかし、日々の意識と具体的な対策を講じることで、そのリスクを大幅に減らすことができます。今回ご紹介した「滑り」「つまずき」「踏み外し」の3つの要因を常に頭に入れ、「自分にも起こり得る」という当事者意識を持って、安全行動を実践してください。求職者の方、企業の採用担当の方は下記メニューをご確認ください。
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