NEWS お知らせ
基礎から学ぶ5S活動(安全ミニ通信295号)
更新日:
安全ミニ通信
見過ごしがちな「5S」が命を守る!現場の安全を再点検
日々の業務に追われる中で、つい後回しにしてしまいがちな「整理整頓」。しかし、その小さな油断が、取り返しのつかない労働災害へと繋がる可能性があることをご存知でしょうか?特に、多くの人が行き交い、様々な機械や工具が使われる現場では、一瞬の不注意が大きな事故を引き起こしかねません。本コラムでは、労働災害防止の基本中の基本である「5S活動」に焦点を当て、なぜ今、この活動が重要なのか、そしてどのように実践すれば現場の安全を守れるのかを、具体的な事例を交えながら分かりやすく解説します。
(印刷は下記のPDFをご利用下さい。)

5S活動とは?
安全な職場環境の土台を築く
「5S」という言葉は、多くの職場で耳にする機会があるかと思います。これは、「整理(Seiri)」「整頓(Seiton)」「清掃(Seiso)」「清潔(Seiketsu)」「躾(Shitsuke)」という5つの言葉の頭文字「S」を取ったもので、職場環境の維持・改善活動の基本原則です。一見すると単なる片付けや掃除のように思えますが、実は労働災害を未然に防ぎ、作業効率を高める上で非常に重要な意味を持っています。
・整理(Seiri)
必要なものと不要なものを明確に分け、不要なものは処分すること。これにより、作業スペースが広がり、無駄なものが原因となるつまずきや落下のリスクを減らします。・整頓(Seiton)
必要なものを、必要な時に、誰でもすぐに取り出せるように配置し、明示すること。工具や材料が定位置にないことで探す手間が省け、また、作業中の混乱や誤使用を防ぎます。・整頓(Seiton)
必要なものを、必要な時に、誰でもすぐに取り出せるように配置し、明示すること。工具や材料が定位置にないことで探す手間が省け、また、作業中の混乱や誤使用を防ぎます。・清掃(Seiso)
作業場所や設備をきれいに掃除し、ゴミや汚れがない状態に保つこと。床の油汚れや粉じんなどは、滑りや転倒の原因となるだけでなく、機械の故障や製品の品質低下にも繋がります。・清潔(Seiketsu)
整理・整頓・清掃の3Sが行き届いた状態を維持すること。これは、3Sを一時的な活動で終わらせず、常に清潔な状態を保つための仕組みづくりを意味します。
・躾(Shitsuke)
決められたルールを正しく守り、習慣化すること。5S活動を形骸化させず、全員が自律的に安全行動を取れるようにするための、最も重要な要素です。これらの5S活動は、それぞれが独立しているのではなく、互いに連携し合い、職場全体の安全レベルを向上させるためのサイクルを形成しています。
まずは「整理」「整頓」「清掃」の3Sを継続して行うことが非常に重要です。この3Sを徹底することで、職場の潜在的な危険を「見える化」し、事故の芽を摘むことができます。
そして、この3Sが徹底され、維持されている状態が「清潔」へと繋がり、『4S』となります。
さらに、この4Sが職場に定着し、決められたルールを全員が正しく守り、習慣化されることで「躾」が加わり、最終的に『5S』が完成します。
つまり、5S活動は段階的に進めることで、より強固な安全基盤を築くことができると言えます。
さらに、この4Sが職場に定着し、決められたルールを全員が正しく守り、習慣化されることで「躾」が加わり、最終的に『5S』が完成します。
つまり、5S活動は段階的に進めることで、より強固な安全基盤を築くことができると言えます。
5Sの不徹底が招く労働災害
「まさか自分が」「これくらいなら大丈夫だろう」といった油断が、思わぬ事故を引き起こすことがあります。安全ミニ通信295号では、5S活動が不徹底だったために発生した具体的な事例を紹介しています。これらの事例は、決して特別なことではなく、私たちの身近な現場でも起こり得ます。

事例1:通路に放置された台車による転倒事故
使用した作業用具や機材を所定の場所に戻さず、通路に放置してしまうケースは少なくありません。事例では、通路に放置された台車につまずき、転倒するという事故の例が挙げています。これは「整理・整頓」ができていない典型的な例です。通路は人や物が安全に移動するためのスペースであり、そこに障害物があれば、視線が別の場所に向いている時や急いでいる時など、予期せぬ瞬間に転倒事故に繋がります。特に、重い物を持っていたり、高所作業の準備中であったりすれば、転倒による怪我はさらに深刻なものとなるでしょう。
事例2:作業場に放置された掃除機のコードによる転倒事故
清掃作業後に掃除機のコードを巻き取らず、そのまま作業場に放置してしまうことも、転倒事故の原因となります。事例では、作業場に放置された掃除機のコードにつまずき、転倒するという事故の例を示しています。これもまた「整理・整頓」の不徹底が招く事故です。コード類は、その細さゆえに足元に注意が向きにくいことがあり、特に作業に集中している際には見落としがちです。電気コードによる転倒は、単なる怪我だけでなく、場合によっては感電や他の機械への接触といった二次災害を引き起こす可能性も秘めています。
事例3:床の濡れや油汚れによる滑り・転倒事故
「清掃」の不徹底は、滑りや転倒事故の直接的な原因となります。事例では、床が水や油で濡れていたり、床に粉や材料くずが落ちていたりして、足を滑らせて転倒する危険性を指摘しています。製造現場や厨房など、水や油を使用する場所では特に注意が必要です。これらの汚れは、見た目には分かりにくく、滑りやすい状態を作り出します。また、粉じんや材料くずも、足元を不安定にさせ、転倒のリスクを高めます。定期的な清掃が行われていないと、これらの危険が蓄積され、いつ事故が起きてもおかしくない状況が生まれてしまいます。
これらの事例から分かるように、5S活動の不徹底は、単なる「管理体制が不十分な職場」というだけでなく、「潜在的な危険が常に存在する職場」であることを意味します。そして、その危険は、いつ誰の身に降りかかってもおかしくないのです。
これらの事例から分かるように、5S活動の不徹底は、単なる「管理体制が不十分な職場」というだけでなく、「潜在的な危険が常に存在する職場」であることを意味します。そして、その危険は、いつ誰の身に降りかかってもおかしくないのです。
具体的な安全対策
これらの労働災害を防ぐために、私たちは今日からどのような行動を取れば良いのでしょうか。5S活動を単なるスローガンで終わらせず、日々の業務に落とし込むための具体的な対策とアクションをご紹介します。
1. 「整理」の徹底:本当に必要か?を問いかける
• 不要なものはすぐに処分する習慣を: 「いつか使うかも」という気持ちは危険です。使用頻度や必要性を定期的に見直し、不要なものは迷わず処分しましょう。一時的な保管場所を設けることも有効です。 •「赤札作戦」の活用: 不要と思われるものに赤札を貼り、一定期間様子を見ることで、本当に不要なものを見極めることができます。
2. 「整頓」の徹底:定位置・定品・定量で迷わない
•「物の住所」を決める: 工具や材料、書類など、全ての物に「置く場所」を決め、表示しましょう。誰が見てもどこに何があるか分かるようにすることが重要です。
• 使ったら元に戻す: 使用後の用具は必ず元の場所に戻すことを徹底します。これが最も基本的なルールであり、事故防止の第一歩です。
• 通路や非常口の確保: 通路には物を置かず、常に安全な通行スペースを確保しましょう。非常口周辺も同様に、いつでも避難できる状態を保つことが義務付けられています。
3. 「清掃」の徹底:汚れは危険のサイン
•「汚れたらすぐに拭く」を習慣に: 水や油がこぼれたら、放置せずにすぐに拭き取りましょう。小さな汚れでも、滑りや転倒の原因になります。
• 定期的な清掃計画の実施: 日常清掃だけでなく、週次・月次など定期的な大掃除や点検を計画的に行い、職場全体を清潔に保ちましょう。
• 清掃用具の管理: 清掃用具自体も整理整頓し、いつでも使える状態にしておくことが大切です。
4. 「清潔」の維持:仕組みで安全を保つ
• 3S活動の見える化: 整理・整頓・清掃の状況をチェックリストや写真などで「見える化」し、全員で共有しましょう。良い状態を維持するための意識を高めます。
• 定期的な巡回と点検: 管理者や担当者は定期的に現場を巡回し、5S活動が適切に行われているかを確認し、必要に応じて改善を促しましょう。
5. 「躾」の徹底:安全文化を育む
• 安全ルールの周知徹底: 5Sに関するルールや手順を全員に周知し、理解を深めましょう。新入社員や非正規スタッフへの教育も重要です。
• 安全意識の共有: 定期的な安全ミーティングやヒヤリハット報告などを通じて、安全に対する意識を共有し、改善に繋げましょう。
• 模範となる行動: 管理者やベテランスタッフが率先して5S活動に取り組み、模範となる行動を示すことで、職場全体の安全意識が向上します。
まとめ
労働災害は、決して他人事ではありません。日々の業務の中で見過ごされがちな小さな不注意や油断が、取り返しのつかない事故へと繋がる可能性があります。今回ご紹介した「5S活動」は、単なる美化活動ではなく、現場で働く全ての人の命と健康を守るための、最も基本的で重要な活動です。
「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の5つのSを徹底することで、職場から潜在的な危険を取り除き、安全で快適な作業環境を築くことができます。それは、結果として作業効率の向上にも繋がり、企業の生産性向上にも貢献するでしょう。
一人ひとりの小さな心がけが、大きな安全へと繋がります。全員で力を合わせ、無事故で安心して働ける職場を目指しましょう。
求職者の方、企業の採用担当の方は下記メニューをご確認ください。
当社サービスに関するご相談・ご依頼がございましたら
お電話またはお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせ下さい。