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本当に怖い 非定常作業のおはなし(安全ミニ通信303号)

更新日: 安全ミニ通信
年末の大掃除や設備の点検、あるいは普段とは異なるイレギュラーな作業。私たちは日々の業務の中で、こうした「非定常作業」に直面することが少なくありません。しかし、「たまにしかやらないから大丈夫だろう」「これくらいなら一人でできる」といった油断や過信が、思わぬ労働災害へとつながる危険性をはらんでいます。特に、慣れない作業は、いつものルーティン作業に比べてケガのリスクが格段に高まることをご存知でしょうか?
 
このコラムでは、非定常作業がなぜ危険なのか、そしてどのようにすれば安全に作業を進められるのかを、具体的な事例を交えながら解説します。
 
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  非定常作業とは? 定常作業との決定的な違い

非定常作業とは具体的にどのような作業を指すのでしょうか。
『非定常作業』とは「発生頻度が低く、毎回異なる対応が必要な作業」です。これに対し、「日常的に行われ、手順や発生のタイミングに変化がない作業」を『定常作業』と呼びます

定常作業とは

定常作業は、手順や発生のタイミングに変化がなく、日常的に発生する作業です。
具体的な作業としては、毎日の清掃、商品の検品作業、梱包作業などがあります

非定常作業とは 

非定常作業は、発生頻度が低く、毎回異なる対応が必要な作業です。
具体的な作業としては、エアコンのフィルターや棚上の清掃、機械故障時の部品交換作業などがあります


定常作業は、繰り返し行うことで身体が手順を覚え、危険を予測しやすくなります。しかし、非定常作業はそうではありません。予測できない状況や、慣れない手順が多いため、常に高い注意力が求められます。

  なぜ非定常作業はケガが多いのか? 潜む二つの落とし穴 

非定常作業でケガが多いのには、主に二つの理由があります。これらは、私たちの心理や行動に深く関わっています

1. 経験不足によるもの

非定常作業は、普段あまり行わないため、作業手順を十分に理解できていないケースが多く見られます。そのため、「これで合っているだろう」という思い込みや、手順の見落としが発生しやすくなります。結果として、誤った操作や危険な行動につながり、ケガをしてしまうのです。特に、初めて行う作業や、久しぶりに行う作業では、この傾向が顕著に現れます

2.焦りによるもの 

非定常作業は、予期せぬトラブルが発生したり、手順が複雑であったりすることが少なくありません。そのため、作業が計画通りに進まないこともしばしばです。このような状況で、「早く終わらせなければ」「次の作業に影響が出てしまう」といった焦りが生じると、注意力が散漫になり、確認を怠ったり、無理な体勢で作業を進めたりしがちです。この「焦り」こそが、事故を引き起こす大きな要因となるのです

  非定常作業を安全に進めるための具体的な対策 

非定常作業のリスクを最小限に抑え、安全に作業を完了するためには、事前の準備と作業中の心構えが非常に重要です。ここでは、現場で今日から実践できる具体的な対策をご紹介します

1. 事前確認の徹底

•作業手順書の確認
 作業に取りかかる前に、必ず作業手順書を読み込み、内容を理解しましょう。不明な点があれば、作業責任者や経験者に確認することが大切です。
•危険予知活動(KY活動)
 作業場所の状況や使用する工具、機械などを確認し、どのような危険が潜んでいるかを事前に予測し、対策を話し合いましょう。一人で行う場合でも、頭の中でシミュレーションするだけでも効果があります。
•作業指示の厳守
 作業責任者からの指示は、安全を確保するための重要な情報です。必ず指示に従い、自己判断で手順を変更したり、省略したりすることは絶対に避けましょう

2.不明点はその都度確認 

「これくらいなら聞かなくてもわかるだろう」「忙しそうだから後で聞こう」といった考えは禁物です。少しでも「わからない」「これで良いのか」と感じることがあれば、その場で作業を中断し、すぐに責任者や周囲の経験者に確認してください。小さな疑問が、大きな事故につながることもあります

3. トラブル3原則の厳守

「トラブル3原則」は、非定常作業における安全確保の要です。危険を感じたとき、異常を発見したときに、この原則を徹底することで、重大な事故を防ぐことができます。

• 作業を止める(OFF)
 危険を感じたら、すぐに作業を中断し、機械の電源を切るなど、安全な状態を確保しましょう。無理に作業を続けようとすることが、さらなる危険を招きます
• 責任者を呼ぶ
 異常や危険を発見したら、すぐに作業責任者や上長に報告し、指示を仰ぎましょう。一人で抱え込まず、組織として対応することが重要です
• 指示を待つ
 責任者からの指示があるまで、勝手に作業を再開したり、状況を改善しようとしたりしないようにしましょう。専門家の判断を待つことが、二次災害を防ぎます

4. 無理に一人での作業は行わない

非定常作業は、予期せぬ事態が発生しやすい特性があります。そのため、可能な限り複数人で行うか、少なくとも周囲に人がいる状況で作業を進めるようにしましょう。万が一の事態が発生した際に、すぐに助けを呼べる環境を整えることが大切です


  まとめ 

過去の経験や「これくらいなら」という過信が、重大な事故につながる危険性を常に意識しなければなりません。
 
非定常作業は、私たちの職場からなくすことのできない重要な業務の一部です。だからこそ、私たちはその危険性を正しく理解し、適切な対策を講じることで、安全に作業を遂行する責任があります。今回ご紹介した「事前確認の徹底」「不明点はその都度確認」「トラブル3原則の厳守」「無理に一人での作業は行わない」といった具体的なアクションは、どれも今日から実践できることばかりです。
 
現場で働く皆様一人ひとりの安全意識の向上と、責任者の皆様による適切な安全管理が、無事故・無災害の職場を実現する鍵となります。常に「もしも」を考え、慎重に行動することで、すべての人が安心して働ける環境を共に築いていきましょう。安全第一で、今日も一日、ご安全に!

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